【小学校算数】「文章題が解けない子」のつまずきの原因と家庭での教え方【現役算数専科が解説】

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「計算は速いのに、文章題になるとぜんぜん解けなくて…」
「問題を読んでも何をすればいいかがわからないみたいで、すぐ手が止まります」
「文章題のテストだけいつも点が取れなくて、算数が嫌いになりそうで心配です」

こうした悩みを持つ保護者の方は、少なくありません。

私は小学校で正規教員として12年以上教壇に立ち、1,000人を超える子どもたちを指導してきました。
現在も非常勤講師として算数専科を続けながら、2児の母としても育児に奮闘中。

実際に算数の文章題でつまずく子どもを、私はこれまで何十人も見てきました。
そして多くの場合、「計算力の問題」ではないことがほとんどです。

この記事では、文章題が解けない本当の原因と、家庭でできる具体的な教え方をお伝えします。

もくじ

「計算力」ではなく「読む力」の問題

  • 文章題に必要なのは「問題文を読む力」「式に変換する力」の2つ
  • 計算練習だけで文章題は解けるようにならない
  • 家庭でのサポートで伸びる

算数の文章題が苦手なお子さんを見ていると、足し算・引き算・かけ算はスラスラできるのに、文章問題になった途端に手が止まってしまうケースがとても多いです。

つまずくのは「何を求めるか」「どの数字を使うか」を問題文から読み取る段階です。
これは計算スキルではなく、情報を整理して場面をイメージする読解的思考力の問題です。

文章題には「問題文を正確に読む力」「読んだ内容を式に変換する力」の2つが必要で、この2つが育っていないと、どれだけ計算練習をしても文章題は解けるようになりません。

実際、学校現場でも「式は合っているのに答えが違う」「聞かれていないことを計算している」というミスが目立ちます。
「計算はできるのに式が間違っていることが多い」といった子は文章題が苦手なお子さまであると言えるでしょう。

計算ドリルをいくら積み重ねても文章題の点数が上がらない子が多いのは、鍛えるべき力がそもそも別だからです。
文章題に必要なのは「計算する力」ではなく「問題文を算数の場面として理解する力」です。

carry

算数のテストの点数欄に【思考】という文字がないでしょうか?
是非テストが返って来た時にはこの【思考】の点数をチェックしてあげてください。

文章題が解けない「4つの原因」と「解決策」

文章題が解けない場合には以下のような原因が考えられます。

それぞれの解決策と合わせてチェックしてみてくださいね。

原因1. 問題文の「読み取り」が苦手

文章題では「何が与えられていて、何を求めるのか」を正確に読み取る必要があります。
しかし文章を読む経験が少ない子は、問題文を「流し読み」してしまい、大事な数字や条件を見落としてしまいがちです。

【解決策】
まず問題文を「音読」させる習慣をつけましょう。
声に出して読むことで「流し読み」を防げます。

次に「大事な言葉に線を引く」練習が効果的です。
「何が」「いくつ」「合わせて?残りは?」といったキーワードに印をつけながら読むと、必要な情報を拾う力が自然と育ちます。

Jyuni先生

最初は親が「ここ大事そうだね」と一緒に声をかけながら進めてあげてください。

原因2. 「図や式」に変換する習慣がない

文章題が苦手な子は、問題文を読んでも頭の中だけで処理しようとする子が多いです。

「図を書く」「問題文を式に置き換える」という作業が重要なのですが、この習慣が身についていないと、複雑な問題になるほど解けなくなります。

【解決策】
「絵を描いてみよう」と声をかけることから始めましょう。
「りんごが5個、みかんが3個」なら〇を並べて書くだけで十分です。
上手に描けなくてもOK。

「手で書き出す」行動自体が思考を整理します。
問題を解き終わったあとに「どんな絵を描いた?」と聞く習慣をつけると、自然と図に変換するクセがつきます。
ノートの端に小さく書かせるだけで構いません。

carry

高学年だとどんな図を書かせればいいのか分からないという場合は、是非算数の教科書に載っている図を参考にしてみてください。

学校でも教科書を軸に進めていますので、どんな図を書いているのかお子さまのノートをチェックしてみるのも良いでしょう。

原因3. 「何を求めているか」を意識できていない

問題文の中に数字がいくつか出てくると、その数字を反射的に足したり掛けたりしてしまう子がいます。
「何を答えればいいのか」という目的意識が薄いのです。

【解決策】
問題文を読む前に「最後の一文を先に読む」ことを教えましょう。
聞かれていることに波線を引くようにするのがおすすめです。

「○○はいくつですか?」という問いを先に確認してから問題文を読むと、「何を求めるか」を意識したまま情報を整理できます。

解き終わったあとには「問題に答えられているかな?」と必ず確認する声かけを習慣にしてください。
この一言が目的意識を育てます。

Jyuni先生

案外この「問いの一文」が読めていない子も多いよ。

原因4. 学校の授業では「考え方のプロセス」を教える時間が少ない

これは現場にいるからこそわかることですが、学校の算数の授業は時間数に限りがあります。

文章題の解き方・考え方を一人ひとりに丁寧に教える余裕がなく、「解法を説明して練習問題をこなす」流れが多いです。
そのため「なぜこの式を立てるのか」という思考プロセスが身につきにくいのです。

【解決策】
家庭では「なぜその式を立てたの?」と理由を聞くことが最大の補完になります。

答えの合否だけでなく「足し算にしたのはなぜ?」と問いかけることで、思考プロセスを言語化する力が育ちます。

週1〜2問、じっくり取り組む「考える問題タイム」を設けるだけでも、学校では補いきれない思考力の土台を積み上げることができます。

carry

しっかり子ども達に思考させる授業形態であったとしても、今度は逆に練習量が足りないという問題が起きるのが授業者としての歯痒いポイントです。

お子さまのタイプ別の解決法3選

お子さまのタイプ別に解決法を見てみましょう。
是非ここで紹介している他の記事も参考にしてみてください。

計算はできるが文章題だけ苦手な子

このタイプは「読解力」と「図に変換する習慣」を鍛えることで劇的に改善します。

問題文を音読させたり、図や絵を書かせる練習が効果的です。
親が付きっきりで教えることが難しい場合は、算数の問題を段階的に学べるタブレット教材が特に向いていますよ。

読むのが遅い・問題文の意味がわからない子

このタイプは、算数だけでなく国語との連携が必要です。

まずは短い文章問題からスモールステップで慣れさせましょう。
「スタサプ」や「すらら」のようなアニメーションで解説してくれる教材は、読み取りの練習をゲーム感覚で進められるのでおすすめです。

やる気はあるのに途中で諦めてしまう子

計算力も読解力も問題ないのに、少し考えて「わからない」とすぐ投げ出してしまうタイプです。
失敗体験が積み重なって「どうせ解けない」という気持ちが先に来てしまっています。

対処法は、まず100%解ける簡単な問題から始めて正解体験を積み重ねること。
「解けた!」という成功体験が自信につながり、粘り強く考える力が少しずつ育っていきます。

難しい問題は自信がついてから少しずつ取り入れてください。
以下のようなドリルやタブレット学習などを活用し、少量の問題数でもコツコツ成功体験を積み重ねることが大事です。

「文章題が苦手な子」におすすめの教材3選

家庭学習で文章題の力をつけるには、お子さんに合った教材選びが重要です。
特に算数で人気の2つを比較してみました。

項目
Z会

RISU算数

すらら
対象学年小1〜小6小1〜中学小1〜高校
学習スタイル紙テキスト+アプリオンラインオンライン
文章題サポート思考力・記述式問題が充実豊富・段階別出題解説動画あり
つまずき対応添削指導ありAI自動調整無学年式で遡れる
無料体験ありありあり
公式HP公式HP公式HP公式HP

やりがちだけど逆効果な3つのNG

以下の行動はやりがちな失敗例。
やってしまうと逆効果ですのでご家庭で指導の際には気をつけて下さいね。

❌️ NG1. 計算ドリルをひたすらやらせる

「算数が苦手なら計算練習」と思いがちですが、文章題が苦手な子に計算ドリルを増やしても改善しません。
必要なのは「読む練習」と「式を立てる練習」です。

量より質で、じっくりと文章題を解いていく方がよいでしょう。

以下のドリルは問題数も少なく視覚的にお子さまの負担になりにくいのでおすすめです。

❌️ NG2. 解けないとすぐ答えを教えてしまう

子どもが困っているとつい答えを教えたくなりますが、それでは「考える習慣」が育ちません。

「何を聞いているのか、一緒に読んでみよう」と寄り添う姿勢が大切です。

教える際は線や波線を引いて視覚的に大事な情報を伝えてあげましょう。

❌️ NG3. 「なんでこんな問題もできないの」と言う

これは絶対にNGです。
「惜しい!もう一回読んでみよう」という声かけに変えるだけで、子どもの反応が変わってきます。

これまでにこのような関わり方をしていた場合は、自己肯定感を上げてあげるためにも少しずつ簡単な問題から取り組んでいきましょう。

一人でも問題が解けたという経験を積み重ねてあげましょう。

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家庭でできる文章題の教え方【3ステップ】

STEP
問題を「音読」する

まず、問題文を必ず「音読」させましょう。

黙読では見落としが起きやすいですが、声に出すことで一字一字を丁寧に追うことができます。
読み終わったら「何を求めればいい?」と尋ね、問われている部分に波線を引くようにしましょう。

STEP
絵や図を書く

問題文に出てくる登場人物・数量を図や絵に書き出させましょう。

視覚化することで、何を足すべきか、何を引くべきかが見えてきます。

「上手に書けなくていい、わかればいいよ」と声をかけながら進めましょう。

STEP
「問い」を確認する

式が立てられたら、答えを出す前に「この問題は何を答えればいいんだっけ?」と一度確認させましょう。

「単位を忘れた」「求めるものが違った」というミスは、この習慣で防げます。

よくある質問

文章題はいつごろから難しくなりますか?

小学2年生の「かけ算」から文章題が増え始め、3〜4年生の「割り算・分数」あたりで一気に難しくなる子が多いです。

また5年生の「割合」も難所で、これまで文章題が出来ていた子がつまずくポイントです。

2年生のうちから「問題文を読んで図にする」習慣を付けておくと後が楽になります。

親が教えると子どもが怒ってしまいます。どうすればいいですか?

親子での学習はどうしても感情が入りやすいです。

「一緒に考える」スタンスで、親が先に答えを出さないようにしましょう。

どうしても難しければ、通信教材やオンライン学習を使って「親以外の人に教えてもらう」のも有効な方法です。

塾に行かせた方がいいですか?

文章題の苦手が「読解力」の問題であれば、まず家庭学習で対処できます。

通信教材で取り組んでみて、半年以上改善が見られない場合は個別指導塾を検討するのがいいでしょう。

まず無料体験できる教材を試してみることをおすすめします。

まとめ

文章題のつまずきは以下のポイントで克服しましょう。

  • 「読む力」と「式に変換する力」を育てる
  • 音読→図に書く→「問い」を確認
  • お子さまのペースに合わせた教材と声かけ

文章題が解けない原因は「計算力不足」ではなく、「問題を読む力」と「式に変換する習慣」が育っていないことがほとんどです。

家庭でできることは、音読→図に書く→何を求めているか確認するの3ステップ。
この習慣を繰り返すだけで、多くの子は文章題への苦手意識が和らいでいきます。

迷ったら、お子さんが一番楽しそうな方法を選びましょう。

項目
Z会

RISU算数

すらら
対象学年小1〜小6小1〜中学小1〜高校
学習スタイル紙テキスト+アプリオンラインオンライン
文章題サポート思考力・記述式問題が充実豊富・段階別出題解説動画あり
つまずき対応添削指導ありAI自動調整無学年式で遡れる
無料体験ありありあり
公式HP公式HP公式HP公式HP

文章題のつまずきは、授業が止まる夏休みにまとめて潰すのが一番効率的です。学年別の夏の重点はこちらにまとめました。

carry
ブロガー・AIアノテーター
30代・8歳と2歳の姉弟を育てる2児の母で1000人以上の様々な子どもを見てきた元小学校教員。

2022年に不妊治療専念のため退職。
現在フリーランスで某大手外資系検索サービスのAIアノテーションをしながらブログ執筆などをしています。
Jyuni先生は迷いネコだった子猫。

小学校でのオンライン授業やICT教育に携わってきた筆者が子ども向けの「オンラインでの学び」についてお伝えしていきます。

【資格】
小学校教諭1種 / 幼稚園教諭1種
秘書検定2級 / FP3級
茶道師範etc…

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